ない過払い金|(2)被告製品と本件発明1との対比 ア構成要件1A1について 構成要件1A1の「マップ

過払い金の1サイクル処理であり,被告製品の「スクリーンメモリ」は,1ピクセル毎に1つの座標の上位ビットによって1つのキャラクタコードを読み出し,1ピクセル毎に後続の回路に指示するデータを記憶するから,構成要件1A1の「マップ」を具備しない。
本件
発明
部分


部分 本件発明において,最初から最後まで1ピクセル毎に処理するか否か,キ ャラクタの色数が何色かは,発明の要件ですらなく,ましてや本質的な部分 ではない。
本件発明は,キャラクタ方式であるにもかかわらず,「座標回転 処理」を行い,回転後のピクセルデータを「ピクセル単位」で出力すること により,任意の角度の回転を実現する点に特徴的な解決手段を有する。
発明の本質的な部分に当たるか否かの判断においては,従来技術から進歩 した中核的な思想が考慮されるべきであり,本件発明における核心は,キャ ラクタ方式であるのに,「座標回転処理」を行い,回転後のピクセルデータ を「ピクセル単位」で得て図形を回転表示することであり,これが本件発明 の本質的な部分である。
先行技術におけるキャラクタ方式の回転表示として は,特定の角度の回転しか実現することができない場当たり的な解決手段し かなかったものである。
他方,被告製品も,キャラクタ方式であるにもかかわらず,「座標回転処 理」を行い,回転後のピクセルデータを「ピクセル単位」で出力する点で, 本件発明における解決手段の原理と実質的に同一の原理に属するものであって,この本質的部分を充たしている。

法令の適用

被告人の判示第1の所為は刑法109条1項(刑の長期は,行為時においては平成16年法律第156号による改正前の刑法12条1項に,裁判時においてはその改正後の刑法12条1項によることになるが,これは犯罪後の法令によって刑の変更があったときに当たるから刑法6条,10条により軽い行為時法の刑による。)に,判示第2の所為は同法250条,246条1項に,判示第3の所為は兵庫県漁業調整規則56条1項1号,7条7号にそれぞれ該当するところ,判示第3の罪について所定刑中懲役刑を選択し,以上は刑法45条前段の併合罪であるから,同法47条本文,10条により最も重い判示第1の罪の刑に法定の加重(行為時においては上記改正前の同法14条の制限に従い,裁判時においてはその制限はされないが,これは犯罪後の法令によって刑の変更があったときに当たるから刑法6条,10条により軽い行為時法である改正前の刑法14条の制限による。)をした刑期の範囲内で被告人を懲役3年に処し,同法21条を適用して未決勾留日数中180日をその刑に算入することとし,情状により同法25条1項を適用してこの裁判が確定した日から5年間その刑の執行を猶予することとする。

すなわち,本件発明の構成要件のうち, 「読出データの個数が複数ピクセルに対応する隣接する2つであること」が 非充足であったとしても,それは本件発明の本質的な部分ではない。
本質的部分の判断には,従来技術から進歩した中核的な思想が考慮される べきである。
被告も,キャラクタ方式において,Hカウンタ,Vカウンタか らの信号に「座標回転処理」を施し,回転後のピクセルデータを,「ピクセ ル単位」で得ていくことにより,図形の回転表示を実現した従来技術があっ たとは主張していない。


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従来技術から進歩した技術思想の中核的な部分は, キャラクタ方式であるのに,「座標回転処理」を行い,回転後のピクセルデ ータを「ピクセル単位」で得て図形を回転させることであり,これが本質的 部分である。
被告は,本件発明1の構成要件1C(本件発明2の構成要件2B)が本件 発明の本質的部分であると主張する。
しかしながら,その理由は「図形を回 転表示する」との記載を含むという形式的なものにすぎず,何ら説得力はな い。
(3)置換可能性 被告製品の構成を採用しても,本件発明の目的である図形の回転表示は可 能であり,キャラクタ方式を採りながら,図形の回転表示を行うことができ るという同一の作用効果を奏するから,置換可能性を充たす。
被告は,「読出順序データ」についての特定の解釈を前提として,複数ピ クセル毎の処理のままにする置換の場合には置換可能性がないと主張するも のの,この解釈は,本件明細書の記載に整合せず,また,そもそも1ピクセ ル毎に処理する実施形態は最も素直なものであるため,当業者は1ピクセル 毎に処理する回路に置換するのであるから,失当である。
(4)置換容易性 被告製品の構成への置換容易性は,少なくとも「アサルト」(甲17)の 31 ゲーム機(1ピクセル毎に処理する構成)が発売された昭和63年以降には, 充たされている。
被告製品は,平成2年11月21日の発売である。
置換容易性の判断基準時は,「製造等の時点」とされており,どの見解に よっても,医薬品などとは異なり,設計図の完成から発売までのタイムラグ が少ないことから,昭和63年以降であることは明らかである。


借金問題を解決するには
被告
被告製品の製造時 の平成2年を遡って若干の余裕をみた昭和63年当時,当業者において,本 件明細書の開示を参考にして,「1ピクセル毎にマップから供給される1つ の読出データ」との構成に置換することができるか否かを検討すれば足りる ことになる。 29 そして,昭和59年当時には,メモリ・アクセスタイムの問題があったた め,被告製品の回転機構を実施することができなかったとしても,遅くとも 昭和63年当時には,劇的に状況が変わっていたことは明らかである。 すなわち,昭和59年以降,記憶素子の価格と性能が大幅に改善したこと から,特に工夫をせずに,回転の座標変換の原理に忠実に最初から最後まで 1ピクセル毎に処理する回路を作っても,商品として成功しやすくなってお り,当業者は,本件明細書を読めば,昭和59年当時でも商品として成功す るかはともかく,被告製品の回転機構を実施することができたのであり,遅 くとも,商品として優に成功することが確実となっていた昭和63年当時に は,前記の置換をすることが可能かつ容易であった。